洋名「A Plague Tale: Innocence」
去年11月発売のわりかし新しいタイトル
日本じゃ全然話題になってないしそもそも日本語音声に対応していないマイナータイトル
だけど、ネットで見つけて「これは絶対楽しめるゲームだ!」と思い3,200円でメルカリで落札
まぁ買ってよかったと思えるゲームだった
トロコン込みでプレイ時間も15時間くらいでサクっと楽しめた
このゲームの特徴としては2つあって、ひとつはストーリー、もうひとつはステルスアクション性でしょう
ストーリーは良かったよ
クリアまで12時間くらいという短めなプレイ時間の中ではしっかり哀愁が描かれていた
疫病と対抗組織に同時に立ち向かっていく姉弟の絆はどこかラスアスを感じさせたし、
作中は素直に「弟のユーゴのために頑張りたい!」と思えた
こないだプレイしたゴッドオブウォーのアトレウスとはえらい違い
アトレイスは「うぜー」と思ったけど、ユーゴは5歳と幼いこともあって反抗しないし素直だし声もかわいい
あまりプレイにおいてもユーゴのせいでストレスを感じるということもなかったな
とっても暗くてダークで心にズーーンと来る物語なんだけど、
最後まで希望はかすかにとっておきながら17章まで駆け抜けるから疾走感もあった
一本道のチャプター形式RPGなのに味方キャラ達の拠点的な場所も出てきたり、
何か心が落ち着けるような拠り所が常にありながら進めることができた
素材もマップ上には潤沢に落ちてるしね
終盤のロドリックの死にはグっと来るものがあった
ムービー中に死ぬんじゃなくて、自分のプレイ中に死確定でみるみる死んでいく味方NPCって儚いよね
とても感情移入してしまう
「俺に任せろ!」と言って戦場に赴き、その間プレイヤー自身も敵との交戦に必死で、敵を一掃していざロドリックの元に戻ったら胸に何本もの弓矢が刺さっている
「まじかよ・・・」と素直につぶやいてしまった
ステルスアクション、っていうかこれ根本がステルスゲーだからここが上出来じゃないと致命的なんだけど、
スリルは常に感じられた
何より、敵に見つかったらその瞬間にゲームオーバー
敵と戦ってボロボロになりながら進んでいくという選択肢がない
敵に見つかったらマジでその場で攻撃されて一撃でゲームオーバー
それが緊張感を増す要因となった
ナイフも持ってないから背後からステルスキルもできない
主な手段は「スリング」という、要は石パチンコ
まじかよwwと最初思ったけどこれは案外よかった
鎧かぶってない相手には頭に石ぶつけて死亡させ、鎧かぶってる相手には錬金術仕込みの石をぶつけて鎧を脱がせ、そのあと石をぶつけて死亡させるという二段階
あとは灯を消してネズミに襲わせるか
パっと思いついた過去のステルス要素ゲーってMGSとかDAYS GONEとかSEKIROだけど、
そのどれとも一線を画すステルス要素
敵に隠れながら殺さずその場をやり過ごすのが本当に最適解になるシーンが多い
なんだかんだで銃とかナイフとか持ってるとステルスといっても敵に見つかってもゴリ押しできるからね
これはゴリ押しができない
敵に見つかって逃げても、一本道マップのおかげで逃げ隠れる場所が少ないし、そもそも敵キャラの方が足が速くてすぐ追いつかれる
「こちらの姿を気付かれてはダメだ」という意識は自ずと強くなる、そんなゲームだった
あとは地味にグラフィックも褒めたい
2019年発売のPS4ソフトだから当然グラもいいけど、今の時代を考えればごくごく平均レベル
水は綺麗だし土も綺麗だし、服も髪も綺麗に描かれている
だけど特別絶賛されるって訳でもない
ではどこがいいのか
それがネズミの描写である
ネズミの集合体が主人公を襲い、時にネズミの集合体を敵に襲わせ物語を進めていく
そう、小さい黒い赤目のネズミが作中に何万匹とウジャウジャ登場する
「よくエンコード処理速度落ちないなぁ」と感嘆するレベルで1シーンに何千匹ひしめきあってる
これがね、一匹一匹のネズミがちゃんと処理されててちょこまか動いてる訳よ
処理速度が遅くてネズミ一匹一匹が固まってたら怖さも半減するし臨場感もなくなると思う
眼下に望む窪みにうずめくネズミ、それが固まって機械的な動きしてたら興ざめでしょ
ちょっと遠くに見えるネズミが「ピャーーーーピャーーーー」と高い声をあげながらチョロチョロ動いてるからこそ、このゲームの世界観が保たれるというもの
集合体恐怖症とかの人には完全に不向きだと思うけど、ここは褒められるべき点
俺もネズミじゃなくてGだったら多分このゲームできてない
あとはまぁ、、感想を箇条書きで連ねるよ
・一緒に動いてるメリーとかロドリックが勝手にちょこまか動くせいで勝手に死亡するの勘弁して
・単純に敵のHPゲージを削って倒す、というシーンがひとつもないのは斬新だった
・パズルアクション要素はしょうがないけど、やっぱり面白みがない
・ニコラ戦は手に汗にぎった、すごい緊張感あってわき汗とまらなかった
・一方でラスボスは理不尽な一面あるしあっけなく終わるし不満タラタラ
・メリーって顔やけどしてる?肌荒れすごない?
・ベアトリス美人やわ
・てかアミシアも美人、プレイしてて主人公が綺麗か綺麗じゃないかはやっぱり重要
・髪型がアーロイに似てるから、ホライゾンもアミシアの顔が主人公でプレイできたらなぁとこの期に及んでゲリラゲームズへの不満がタラタラ
・素材の種類、作業台でのカスタム、サバイバルホイールらへんはラスアスと共通、ラスアス2が俄然楽しみになる
・1周目は普通に英語音声でやろうと思ってたから、ストーリークリアして収集品集める段階になって「日本語音声にしよー」と思った時に初めて日本語音声ないことに気付いた。要は日本語字幕さえあれば大きな問題ではないということだ
・とはいえ日本語字幕まわりのUIもっと頑張ってくれ
・英語音声は多分イギリスかオーストラリアの英語、よく聞き慣れたアメリカ英語ではない。だけど発音ハキハキしてて英語のリスニング勉強としても良かった。フランスのゲームスタジオだからイギリス英語なのかな
・ニワトリの脚つかまえて逆さにして毛を一心不乱にむしってるババァが2人ほど登場
・Rスティックのカメラ操作がかなりダブつく、設定でも変えられない
そんな話題にはなってないけど、隠れた良ゲーってとこだね
CERO Zだけど結構ガチで18禁だよねってくらいグロい
ゾンビとか人外のクリーチャーが出てこないのはありがたし
15時間くらいでサクっと売りに出せるのはありがたい
3,200円で買って3,600円で売れた
今ってゲーム需要期だから、中古で安く買って短期間でクリアして相場下がらないうちに最安価格よりちょい高いくらいで売るのが最も賢い
SEKIROもブラッドステインドもそのパターンだわ
本当の正直に本音をいうと、プレイ時間15時間そこいらでは思い入れが少なく、良い面も悪い面も自分の中ではそこまで浮彫になっていない
高まる瞬間:ユーゴ操作チャプター、決死のロドリック、二コラ戦、ユーゴの見つけた花びらを頭にさしてもらうシーン