この人のゲームレビューは細かくてメジャーどころからマイナーものまで幅広くプレイしてるな~と感服するブログがあるんだけど、
その人が2021年上半期MVPと謳っていたフランスのタイトルです
サイパンを10月にクリアして、さぁて次何しようかなとふらふら考えていて、時にはこういう海外の無名ゲームやってみるのもいいなと思いPS STOREで2,750円で購入
内容は、カップルで異星を探索するイチャラブRPG、というくらいの事前知識
このイチャラブ具合が新鮮で結構楽しい、というレビューをいくつか読んでそれを楽しもうと思ってプレイした
まぁ当然ながらイチャイチャする様は面白いし時にはドキドキするし「青春っていいなー!」という甘酸っぱい気持ちにもなる。
自分も結婚して、大好きな人と新婚生活をしてみたいなんていう夢見心地な気分にもなる。
でもそれ以上に、終盤からラストにかけてのストーリーの流れ、これがものすごく良かった。
ラストの読後感の良さというか、胸がすっきりする感じ?この妙な爽やかさはゲームやってて久々かも。
もやもや全くせずエンディングの展開にすっと腹落ちして「よかったね」で終わる。
この感覚が非常に良かった。
この読後感の良さは、うーん、20年6月にプレイしたRDR2以来じゃないかなぁ。
それくらい、「うわーやってよかったなこのゲーム」と思えたタイトルでした。
いくつかの要素に分けてよいとこ書いてみよう
■ケイとユウのイチャイチャっぷり
主人公は2人。男性のケイと女性のユウ
この、フランスのゲームなんだけど日本人の名前っぽいのもスっと感情移入できる要素のひとつだったね
これ、日本を意識してるんかなぁ
んで、この2人はエイピアリーという星からソースという無人の異星にロケットで逃げてきた
エイピアリーでは「マッチメイカー」といって結婚する男女をAIで勝手に決めるという制度があったがこの2人は恋に落ちたため、マッチメイカーの結果を無視して異星に駆け落ちしてきた、、という物語
追っ手を振り払いつつ、ソースで船を修理する部品を探し出し、異星を探索しながら壊れた船で生活を共にする・・・というゲーム
まぁ探索中もね、会話が多くて飽きない
2人のカップルらしい何気ない会話が結構楽しくて、会話聞くだけでもこっぱずかしくなってくる
でも船に戻って飯食って寝るまではちゃんと探索したり敵倒したりするのよ
だけどひとたび船に戻ったらもう2人とも寝巻になってるし、ユウはボディラインがちゃんと見えてエッチだし、ずっとくっついてソファで話してるかと思ったら2人でシャワー浴びてすーぐベッドインしてイッチャコライチャコラして・・・画面が真っ暗になり朝になる、みたいな。
この共同生活パートがね。本当にね。甘酸っぺーわ。
とにかく昼間っからずっと密着してエッチなことやってるんなら「お前ら敵が近くにいるんだからちゃんとやれよ」って怒る。洋ゲーあるある、すぐセックスおっぱじめる男女のごとく。
でも昼間はちゃんと探索してんのよ。手つないで移動したりそっとキスするくらいで。
でも船に帰ったら2人ともエッチのスイッチが入ってイチャコラしてる。
だからこっちもメリハリついて、2人のイチャコラを純粋に楽しめるんだよね。
そこがでかい。
「昼間頑張ったし、もう船のある場所には敵現れないし、夜くらいはラブラブな生活送りたいよね、うんうん」ってなんか微笑みながら2人のラブラブ生活を見てられる。
脱衣ゲームも見てられるしお人形ごっこも見てられる。
2人でセックス指南本読んでるシーンも30分くらい見ていたい。
なんかね、そういう2人のリアルなイチャラブ生活がすごく爽やかなのよね。
もしこれが日本人同士で恋愛要素ばっかりの恋愛ゲームだったら「俺なんでこんなゲームやってるんだろう」とふと自分にドン引きすると思うけど、あくまでこれは探索アクションRPGなんだっていう前提もいい。
嫌になる要素はなかったよね。なぜならユウは可愛いしスタイルも抜群だから。
■ゲーム性
敵はいてないようなもの。
全部弱いし、コマンド入力も別にさほどこだわったシステムではない
一度倒せばリスポーンしないのでもう対戦はその場で一度きり。経験値稼ぎも別にほぼない。敵倒すよりイチャイチャしてた方が圧倒的に経験値があがる。
驚いたのは、ラスボスもいない。敵を倒すことがこのゲームの目的じゃないから、エンディングで一切敵を倒さない。それがいいよね。
んで何がおもろいかっていうと探索。
メトロヴァニアのような、どんどんマップを切り拓いていく探索ゲームならではの楽しみもある。隣のマップには何があるんだろう?とワクワクしながら隣接マップに移動する。HPをなくさないような緊張感も序盤はあった。
それに素材集めもなかなかに楽しかったね。結局は料理作るための素材集めなんだけど、その料理も訳のわからない異星料理で2人がその料理喰った時の感想も気になるし。
探索ゲーとしてはシンプルながら2人のバリエーション豊富な会話のおかげで場は持ってた。
■エンディングの読後感の良さ
一応マルチエンディング。
バッドエンディングはエイピアリーの追っ手にとらえられ、ケイは記憶をなくし、ユウはマッチメイカーで決められた男性と一緒に過ごすことになる。でもそれは描写だけで2人のセリフも何もない。叙情的なタッチの静止画がスライドショーで展開されるのみ。
良かったのはグッドエンディングね。エイピアリーとソースを繋ぐ道を断ち切り、一生2人でソースという異星で暮らすことを決意するシーンなんだけどさ。
その決断をする直前、移動してる最中に突如流れ出すスタッフロール。
これ、MGS3で長い梯子階段をのぼってる最中にスネークイーターが流れ始めて、スネークイーターが流れ終わったら梯子階段も終わるという、あの演出にちょっと似ててグっとくるものがあった
んでスタッフロール終わり、すったもんだあってケイがケガしながらもユウを守り、2人はちゃんと異星に暮らすことを決意する・・・。
ここでエンディングムービー流れてさ、幸せそうな2人、そして決意を秘めた2人でゲームがしまるのよ・・・。
と思いきや。普通の移動の画面に戻ってさ。
「移動した場所に花が咲くシューズができたよ!」っていって。それ装着して移動するとあんなにボロボロで爆発しそうだったようなソースという星が一面花だらけになるの。
移動の面白さが最後の最後で加わるわけ。
んで「フラワーシューズを発明する」みたいなブロンドトロフィーを獲得して、無事トロコン。
この流れがね・・・ほんと泣けた。
あーストーリ終わった。エンドロール終わった、っていってスパっとやめるんじゃなく、
最後の最後にクリア後の探索に追加要素を加えた段階で「さぁどうぞ今後も2人で探索して料理していちゃいちゃしてくださいね」と制作会社に言われてるような気がして、でもそこでトロコン。
あ~、この2人だけの生活は一生続いていくな~という感じがして最高だった。
このエンディングのすっきりした展開、これはもう最高だった。
途中正直だれて一か月くらい放置してたけど、最後までちゃんとプレイしてよかった・・・。
■ハイレベルなムービー
オープニングムービーとエンディングムービーがとにかく素晴らしい。
アニメチックなムービー。
YOASOBIの「夜に駆ける」のMVそのまんまなのよ。あの水彩画みたいなタッチのアニメで男女の愛情と生活が見事に描かれてる。
このムービーはもっともっと評価されていいんじゃないか?
YOASOBIのMV制作者はここから着想を得たんじゃないか?
そう思えるほど。
このムービーは本当によいね。
という、ゲーム性こそ薄いもののそこは2,750円だし全然いい
それ以上に、男女ラブラブ生活だけにとどまらないストーリーの良さ、そして日本人であってもユウにもケイにも感情移入しやすい設計。
これが超良かった。
悪い点が、、ほぼ見当たらない。
あとは殴り書き箇条書き感想。
・マップ上でキスするとお互いのHP回復できるっていうヌルゲーになるけどゲームコンセプトに合いまくってる回復手段、これいいよね。何回キスしたことか。
・いきなり戦闘服を脱ぎだして海水浴したりもする。最高。
・ユウの母親もユウのマッチメイカー相手も外国っぽい名前だったから、やっぱりユウとケイって名前はゲーム大国の日本を意識したんじゃないかなぁ
・日本語吹き替えはないけど、声優さんうまいなぁと分かる演技。そして英語の勉強にめっちゃなる。
・ひとつひとつのマップがちょっと広すぎるかも。隣のマップに行きたいけどあの高台からしか行けない、あれあの高台に行くにはどこのフローの滑り台から行けばよかったんだっけ・・・と迷路になりがちになる部分はある。そのわりにファストトラベルは親切ではないからなぁ。探索させたいのは分かるが。
・PS4だと結構処理落ちするらしい。PS5だと処理落ちゼロでした。
・ケイはちょっと地黒で優しくて博学でイケメンな感じ。ユウは気強いけどちゃんと考えがあってケイへの愛も深い感じ。で、何より2人ともイケメンと美女なのよ。俺は男だからもちろんユウが可愛くないとテンションあがらないしプレイするモチベも保てない。そういう意味では「こういう女性が魅力的だなぁ」と思えるようなキャラ設定だった。これの何がいいって、LGBTに邪魔されることなく、ちゃんと容姿的に綺麗な女性をデザインしてくれたこと。フランスのゲームってプレイグテイルイノセンスを数年前やったけど、その時も美女ばっかで素晴らしいなぁと思ってたとこだった。だから日本のゲームもそうだけどフランスのゲームもいい意味でルッキズム後進国。これゲームやる上では最高。
・なのになのに。ゲームプレイし終わってタイトル画面に格納されてる「コンセプトアート」みたいなの見てほっこりしてたんよ。そしたら、ユウとケイのルックス違いのデザインもある訳。これゲーム始めて一番最初の設定画面で、2人のルックスを2通りから選べたんです。ん~なるほどね~まぁゲームのパッケージにもなってる髪型が一番しっくりくるからこれでいいか~と何の気なしに始めたんだけど、そのルックス違いのコンセプトアートがある訳。「やっぱり俺の選んだデフォのルックスが一番良いよね」とか思いながら見てたら、「あれ、もうひとつのユウのデザインはめちゃ貧乳やん。うわよかったー、貧乳だったらイチャイチャシーンもあそこまで楽しめなかったもんな」とかフフフと笑ってたら気付いてしまったのよ。もうひとつのケイのデザイン、胸ある。うわーそういうことか!!!とすべての点と点がつながった。フランスのゲーム会社とあろう者が、やっぱりLGBTQ対応のキャラデザインも用意していて、胸のおっきい男と胸のない女のデザインも用意してやがった!しかもそれをそうと知らずゲームの最初の設定でプレイヤーに選ばせてた!俺はたまたまケイが男らしくてユウが可愛いデザイン選んだけど、あの時血迷ってたらユウの胸がなかった可能性あるのか!しかもユウもケイもデザイン2通りずつあるからパターンは4通りなのに、最初の設定画面では3通りしかなかった!なにこれ!両方男verが削除されてたのかな?それもそれでGへの配慮が欠けてないか?それともケイ胸あってユウ胸ない男女逆転パターンがなかったのか?うわ~それもなんかおかしくない?・・・と最後の最後で悶々としてしまった。まじLGBTQめんどくせぇ。落とし穴だわ。「これはユウとケイの性別を選ぶ画面です」みたいな注釈入れてくれよ!マジョリティは気付かないって!まじでゲームにノイジーマイノリティ持ち込むな!逆に売上下がるんだから!
と最後の最後に常日頃から言ってる文句を言ってしまった。
軌道修正しないと。
ということで、いいゲームすぎてキャプチャ何枚か撮っちゃったよ。
一番上に載せたのは一番好きなコンセプトアート。
んで次に好きなのこれ。これちょっとユウの顔がプレイ中と違うんだよな。
これ一番のイチャコラ。プライベートビーチでキス。
陽が落ちるまでキスしてる。海をバックに。
でも、PS5でこんなゲームやってるような奴にはこんな甘い恋愛は待っていません。
現実を見て頑張ります。
テンションあがる瞬間:キスで体力回復、料理作って2人とも「旨い!」っていうやつ、アップルデューで乾杯する瞬間のユウの笑顔、大根くんから音楽プープー出る謎の機械、一斉鎮静化、フローブリッジを切断するしないの時の一触即発な会話、そしてユウの方がソースに残るという意思が強い感じ。