幻想水滸伝シリーズに携わってきたクリエイター達が再集結し、完全新作として今年発売されたのがこの百英雄伝
505GamesとRabbit&Bear Studiosから発売された、とだけ聞くとマイナータイトルだが、幻想水滸伝ファンとしては制作が発表された数年前からずっと楽しみにしていたタイトル
PS時代の幻想水滸伝は1と2しかやったことないがどちらも素晴らしいタイトルで、百英雄伝の発売が発表されてからもう一度プレイし直すほど大好きである
3以降は評価が高くなく別ゲームだと言われているのでプレイしたことはないが・・・
とにかく3年か4年くらい楽しみにしていたのがようやく発売され、ウキウキで購入
プロローグ的な「百英雄伝Rising」がDL専売で2年前くらい?に販売されていたが、それはもちろんクリア済み
幻想水滸伝的なシステムは踏襲しておらず、あっさり内容のないアクションおつかいRPGだったけどw
ということで!
百英雄伝、105時間ほどでトロコン!
いやー長かった・・・クソ長かった・・・
期待通りの楽しさを誇る一方、改善点も多く、良くも悪くもこのタイトルに対しては様々な感情が湧いて出てきた、そんな思い出濃ゆいタイトルになりました
■良い点①:幻想水滸伝の正統継承
令和に発売されたゲームでありながら、PS時代にプレイしたあの幻想水滸伝1と2、そのまま!
本当に正統進化系といった感じで、これファンが望んでた形での「幻想水滸伝3」なのでは?と思った
何も奇をてらわず、当時思い入れのあるそのままのシステムとそのままの王道ストーリーとそのままのミニゲームの数々
違いといえば・・・ボイスがあるかどうかくらい?
これはターゲットが幻想水滸伝ファンであることをちゃんと制作陣が自覚していたね
自分たちのオリジナリティはあまり出さず、当時の幻想水滸伝へのリスペクトが感じられた
昔、幻想水滸伝をプレイして少しでも「楽しかった」「面白かった」という記憶がある人なら、絶対にこのタイトルをプレイすべき
大人になっても色褪せない、あの懐かしさが蘇ってきます
■良い点②:セリフの多さ
ほぼフルボイスではあるけれど、キャラ固有のセリフが本当に多い!
これにはビビる。
パーティーの入れ替えの時に発する一言も個人あたりで数種類あるし、場面場面でパーティー任意参加のキャラが発する言葉もバリエーション豊富
そしてミニゲームでのセリフの多さにはたまげるよね・・・
カードバトルは全部固有ボイス、エッグフットレースでも固有の言葉を発するし、何より今回から新たに加わった「演劇」、これまじやばい
演劇の全てのキャラに対して、全ての仲間のセリフが用意されてる
5つの演劇で大体30つくらい役があるかな?
それを120の仲間すべて分用意されてるから、台本の数は3,600!
こーれ凄いね、演劇はいろんな配役でだらだらと遊べた、てか3,600もあって全て聞こうと思ったら1,000時間はかかるんじゃないか?
■良い点③:拠点システム
幻想水滸伝の醍醐味といえば、ゲームを進める度に進化・発展していく拠点の成長
だけど、、拠点が無駄に広すぎたり「どこに何があったっけ?」と迷子になることもしばしば
それが改善されていたね
拠点内のワープもあれば、あらかた拠点内のショップの配置はまとまっていて覚えやすい
拠点での移動があまり億劫ではなかった
しいていえば、城内にセーブポイント作ってほしかったけどね。
城内1Fとヒーローズデンの往復は何回もするはめに。
■良い点④:BGM
これは外せないでしょう。
90年代JRPGの良きBGMの魂が宿っていて、フィールドBGMもバトルBGMも全て良い!
一番好きなのはなんだろうなー、バトル2かなー
youtu.beこの琴?フルート?の高い音が心地良い
■良い点⑤:主人公3人システム
RisingがCJ・イーシャ・ガルーの3人主人公なのはまぁ分かる
本編の主人公が3人ってどういうことよ!
と不安に思っていたが、、全然問題なかったしむしろ新鮮だった
それぞれ3人の視点で物語を同時並行で進める時なんて楽しかったよね
ノア・セイ・メリサのそれぞれに仲良しの仲間達がいるから、そういう取り巻きを久々にパーティーに組んでバトルするのも楽しい
じゃないと、一生同じパーティーになるもんね
と、いいことづくめの百英雄伝だが、昔のゲームの正統継承であるが故に改善点も多く見られた
■悪い点①:UIの悪さ
変なとこまで幻想水滸伝の真似しなくていいんだよ!
・道具類
キャラ1人が持てる道具の上限がなくなりパーティー共通での道具数の上限に変更されたのは良い
ただ、誰かが持ってた装備を他の人に変える時はダイレクトに変えられず、一度装備から外して手持ちor倉庫に移してからじゃないと他の人に装備できないという脆弱仕様
・ダッシュブーツ
そもそもデフォで歩くの遅すぎ
歩く速度を早めるダッシュブーツなんて装備必須のアイテムなのに、それで一枠埋まるのだるすぎる
しかも装備してたキャラがストーリー進行上でパーティーに入れられなくなると、そのままのろい歩きで進めないといけない
これはゲームのテンポをいたずらに遅くするクソシステム
・会話テンポ
もっとテンポ悪くするのが、会話テンポの遅さ
会話自動送りだと、有り得ないテンポの遅さで会話が進んでいく
こいつら本当に人間か?と思うほど、相手の発言への返答に3秒くらい間を置いてから喋り始める
ゆえに会話は全て手動送りじゃないとストレスハンパない
手動送りの場合、「進むボタン」を押すとSEが入ってくるから会話の中に「ピロ♪」みたいなSEが大量発生して雰囲気がそがれる
これもしかして一番イライラした点かも
■悪い点②:序盤ダンジョンの退屈さ
まだキャラが弱くて全体攻撃できなかったり回復魔法が乏しい時、かつ道具上限数も少ない時、
無駄に長くて面白くないダンジョンが続出する
特に廃坑、お前な
道具上限数に達しちゃうわ敵キャラ多いわエンカウント多いわ歩くの遅いわでストレスすごかった
あと絶対序盤の敵の強さ調整ミスってるよね?
廃坑も足らないやくそう必死でやりくりしてなんとか完走したと思ったら、試練の道?のダンジョンも無駄に長くて複雑でかつ敵強くて逃げられないし、一戦一戦が中ボスと戦ってる感覚だった
エンカウント率下げるためノロノロ歩きにして複雑迷宮なダンジョンを進む
まじでこの画面トラウマ、吐き気する
と思ったらセイバレンタインヒルディあたりを最初に使う魔道研究所?の雑魚キャラ、もっと強かった
こっちがなまじっか弱いのにご立派な敵キャラばかりで・・・常に瀕死状態で快適なプレイではなかった
廃坑で離脱したプレーヤー多いんじゃない?あそこ長いし複雑だしでつまんなさやばいもん
■悪い点③:数多くの無駄な作業
脳死作業ゲーを求められる場面が多すぎ
普通にプレイしてるだけならそんなないけど、トロコンしようと思うとここまで退屈で時間かかるトロコンはSEKIRO以来だったかもな・・・
・エッグフットレース
くそつまらん上に同じこと繰り返しやらされるクソミニゲーム
どうしてもパキアのこと嫌いになってしまう
こんなんストーリーに組み込んで何回かやったらそれ以上やらなくていい、みたいにしろよな
・カードゲーム
くそつまらん上に同じこと繰り返しやらされるクソミニゲーム
しかもキャラ全員と戦わなくちゃいけないという・・・時間の無駄でしかない要素
一戦6分で120人分と戦ったら720分?
お前、ひとつのミニゲーム12時間もしなくちゃいけないとか有り得る?
・武器レベル上げ
なんで120人全員の武器レベルをMAXにしないといけないんだよ
金さえあえば簡単だけど、ただ×ボタンを連打するだけのクッソつまらん作業
せめてさ、一気にレベルMAXにするとかの機能作ってくれ
レベル3とかからレベル15にするの、何回×ボタン押せばいいんだよ
いちいちレベルがひとつ上がるごとにアニメーション入るし。
コントローラの×ボタン壊れたら百英雄伝のせいだわ
・掘り出し物システム
道具屋でランダムで掘り出し物が売ってるとかいうクソシステム
一度道具屋に入ってしまうと、品揃えが変わるまでリアルタイムで30分かかるだ?ふざけんな
ソフトの再起動を繰り返すだけのクソ単純作業
・交易
たいした金にもならないのにファストトラベルしまくって売り買いしないといけないクソ
これも一応幻想水滸伝時代からの醍醐味ではあるけどさ、、工夫が全く見られない
当時からだるかったのに、なんの改善もないまま移植すんなって
・ベーゴマ
くそつまらん上に同じこと繰り返しやらされるクソミニゲーム
しかも意外と難易度高くて終盤は苦戦することもしばしば
そもそもモンスターがベーゴマドロップするってなんだよ
今回から新たに加わったエッグフットレースとカードバトルとベーゴマ、全て製作陣の自己満足です
なにひとつ面白みはなく、ストレスの要因でしかない
これを作ろうと思った奴、まじでプレーヤーのこと考えてないからな
・・・と、かなり熱くなってしまったのもタイトルへの愛ゆえです
でもこの頭狂うような単純作業のせいでトロコンに100時間以上もかかっちゃったからね
せめてエッグフットとカードがなければ75時間くらいになってたんじゃ?
あとはいつものように感想タコ殴り
・リャンはナナミになれなかったね・・・主人公がノアだけだったらあるいはもっと重要ポジになってたかもしれないのに・・・なんか立ち位置が可哀想になるキャラだった
・そもそもエッグフット可愛くないんだよ。パキア悪趣味だわ
・シャークレース、慣性絶対おかしいよあれ。あんなムズいレースゲーム初めて。
・カスミ⇒バレリアと続いた素早さ女戦士枠が大好きだったんだよ。今回誰かなーと思ったけど、、ハクギンにおさまりました。こいつにスタン確率高めるルーン持たせると技のステ高いから大体スタンできてかなり雑魚戦はかどった。でもカスミバレリアの方が可愛くて美人。ハクギン怖い。
・ペリエール死亡ENDの時、死に際の病床でえぐい顔しててわろた。やつれすぎやろ
・料理対決は動きもBGMも全て原点懐古でいいね!あそこだけBGM使いまわしてる??
・料理対決が相変わらず楽しかったからこそ、ベーゴマとカードバトルのくださなさが際立つ。せめてどっちかで良かっただろ。少年漫画のパロディというギャグもダブってるし。
・ヒュースバインに贅沢な声優さん起用しててわろ。・・・と思ったら大塚芳忠さんじゃないんだ!声一緒やん!中野泰佑さんっていうんや・・・。声全く一緒だったけど!w
・オルドリックの声優の中田譲治さん、すげーいい声なんだけどこないだプレイしたオクトラ2ではオズバルド役で正義感溢れるキャラだったから・・・悪役の声で上書きされてしまったw
・でもオルドリックがレンズ悪用する理由、結構まともだったよね。人類の進化のこと考えたら確かに犠牲は必要だ。ただのアホではなく、頭の切れるラスボスって良い。
・ところどころ英語の名前のモブキャラや犬だれ?献金した人?制作陣?
・戦争中、右下に出てくる「誰々戦死!」ってのもよくわからん。お前誰?みたいな名前続出。クラウドファンディングとかしてたっけ?エンドロールの最後も各国の一般人の名前出てきたけど。
・開発はじめたよー!っていうニュース記事で見た初期のプレイ動画だと、もっとバトル中にアニメーションとかエフェクトがヌルヌル3Dでカメラアングルもごりごり動いてた記憶があるけど、結局はカメラほぼ固定で2Dの戦闘シーンだったね。
・好感度イベントのアイリス「ゴルドーさんに声をかけられてこの街にきた」。・・・?ゴルドー?ゴクトーじゃなくて?ゴルドーって誰?これミスってるよね?ゴルドーって幻想水滸伝2にいたけど・・・
・プルネラのウザさはすごい
・ラーラのだらしないビッチ感すげーなと思ったら本当にビッチだった。朝からパチンコ行って息子に「これで夕飯くいな」っつって1000円渡して夜職に出かけていきそうな、ウシジマくんに出てきそうなクソシングルマザー感あるよね
・イーシャはRisingの時から髪型変わって可愛くなった!これはナイス改良
・CJもなんだかんだ好きだから仲間になった時はスクショしちゃう
・リーンも最後だから嬉しくてスクショしちゃう
・つべに落ちてる女性キャラ好感度イベント全部観たけどさ・・・ノアほんと尻軽じゃね?チャラいというか。パキアなんぞに告白されて「エッグフットと一緒に暮らしていこう」という誘いに快諾したり、ミオ姐さんと2人で旅にいく約束したり、リャンの誘いに乗って警備隊入ったり、クインなんぞと旅に出たり、本好きの女を無碍にしなかったり・・・無意識で女をたぶらかすヤバイ男やん
・あとノア、わざとらしい「・・・えっ!?」が多すぎ。純粋な男の子を演技するの、疲れるやろ?素直にペリエールの愛を受け止めてグリュム家に婿入りしなさい
・主要キャラ大集合の画。リャンもガルーもミオもいない、冷遇される初期パーティー。
・カードバトル、26点以上は王冠が表示されません。
・ペリエールというヒロイン。素晴らしかったね。ああいう、自分の容姿じゃなくて自分の能力に自信を持ってる人って魅力的に映る。強いけど、女らしさも兼ね備えてる。素晴らしいヒロインだよ。死亡ルートも用意されてて、本当にヒロインらしいヒロインだったね。
こんなん言われたら意識しちゃうでしょ絶対。
ここここ。相手も立てて、自分も立てる。人間できてる。自己肯定感がいい具合に高い。
この乙女感も良い。
結局はストレートに言っちゃうのもいい。
・それに比べてこいつ。俺はお前が嫌いだよ。
・英雄コラボも良かったね。ペリエールとリャンの女子会コラボ、ペリエール「なんで(色気仕掛けが)効かないのよ!」わろた
・魔法少女コンボ、突如ヒーローものでわろた。真ん中のやつ、おっさんだけど。
・緑のキャリーみて思い出したけど、ワープ役はいつでもポンコツで可愛いね。ビッキー好きだったし、キャリーもポンコツ具合が愛らしくて良かった。あのちゃんみたいな声も良き。
・演劇はほんとおもろい。Drコキト、ゴクトー、キャリー、コゲンあたり絶対ふざけてるよね。「下手な演技」をしてる声優さんもいるけど正直それはしらける。声優らしく旨い演技をして、かつアドリブでふざけているであろう声優さんが素晴らしく面白い。
こんなん笑うわ。
・ゴクトーにジュリエット役やらせると「ロミオ」の発言、「ロ↑ミオ」と訛っててくっそわろた
・最終的なお気に入りパーティは、前衛にCJダイクストラエレクトラ、後衛にイーシャハクギンモモかな。主人公3人あんま強くないんだもんw
リーンは強いけど強すぎるから天邪鬼であまり使わなかった。モモ最強。
と、非常に濃く楽しめるタイトルだったよ。
現代になって幻想水滸伝の正統継承タイトルを新作としてプレイできたことは本当に良かった。
今PS5でプレイできる正統派JRPGとしては相当おすすめできるタイトルだよ。
1人でも多くの人の手に触れることを祈ってます。
制作陣には素直に心の底から「ありがとう」と伝えたい。ありがとう!